NanoSIMSを用いたヘアカラーの毛髪内染着部位に関する検討

NanoSIMSを用いたヘアカラーの毛髪内染着部位に関する検討

Toru Kojima, Hiromi Yamada, Toshihiko Yamamoto, Yasuyuki Matsushita, Kazuhiko Fukushima:
Dyeing regions of oxidative hair dyes in human hair investigated by nanoscale secondary ion mass spectrometry
Colloids and Surfaces B: Biointerfaces, 106, 140–144 (2013).
http://dx.doi.org/10.1016/j.colsurfb.2013.01.028

毛髪微小領域内でのヘアカラーの染色性を評価するため、
水素の安定同位体である重水素で標識された酸化染料を用いて
ヘアカラー処理を行った毛髪をナノスケール二次イオン質量分析計(NanoSIMS)で分析しました。

その結果、毛髪中のメラニンに他の組織より多くの酸化染料重合物が染着していることが確認され、
これまで染着部位としてあまり注目されてこなかったメラニンが、
ヘアカラーの重要な染着部位の一つであることがはじめて明らかとなりました。