講師 青木弾


研究テーマ:天然高分子化学、構造–機能の相関

科学研究費助成事業データベース  http://kaken.nii.ac.jp/d/r/80595702.ja.html
名古屋大学教員データベース http://profs.provost.nagoya-u.ac.jp/view/html/100006097_ja.html

  • 平成13年 2001.4 京都大学農学部森林科学科 入学
  • 平成22年 2010.3 京都大学大学院農学研究科 博士後期課程森林科学専攻 研究指導認定退学
  • 平成23年 2011.9 京都大学 博士(農学) 取得
  • 平成24年 2012.2 名古屋大学大学院生命農学研究科 助教
  • 平成29年 2017.7 名古屋大学大学院生命農学研究科 講師

インタビューメッセージ

Q1. 先生のご専門は何ですか?
 生体成分を対象として、その出来る過程と出来たものの利用について研究しています。具体的には天然高分子であるセルロース・ヘミセルロース・リグニンなどをベースとして、生合成過程の研究と、マテリアル用途を視野に入れた構造―機能相関の研究に取り組んでいます。

Q2. 最近興味を持っているトピックは何ですか?
 分析化学の理論と実践、植物生理学的知見と高分子化学的知見の統合

Q3. 研究者の道を選んだ理由またはきっかけを教えてください。
 長くモチベーションが保てそうな(つまり面白そうな)職業だと子供のころから考えていましたが、どの職でも考えながら探求できることはあるかなと今では思います。生物(由来)系の実験がやりたかったので農学部を選びました。

Q4. 研究者の道を選んでよかったと思うのはどんな時ですか?また、研究者でなかったら何になっていたと思いますか?
 構造から機能・特性を、また機能・特性から構造を考えて、実際に調べてみてその通りだった時とか、逆に違っていたときもやはり面白い。機能が出る・出ないではなくてなぜ出るのか・他の構造ではどうなのか、という知的好奇心を突き詰めていけるのがアカデミックな研究職のいいところです。アカデミックでなくても企業の研究・開発部門で何か作っていたのではないかと思います。

Q5. 先生ご自身の視点から、サイエンスの世界のおもしろさを教えてください。
 (自然)科学とは、各々の価値観を超えて共有できる広大な世界観だと考えています。誰とでも対等に議論できる場があって、それに参加するのが面白い(あるいは興味深い)。世界観というパズルの中であれば一番外側(最先端)でも、取り残されたピースの穴埋めでも、わからないことがわかるようになるというのは非常に面白いと思います。

Q6. 今までのご経験から、先生のモットーあるいは哲学などを教えてください。
「せっかくだから」

Q7. 仕事以外の時間は何をして息抜きをされていますか?趣味などありましたら教えてください。
 最近(2018)車にはねられたのでスポーツ系の趣味は終息しました。リハビリは継続中です。

Q8. 今後、先生はどういった野望をお持ちですか?
 構造解析のための測定法はいろいろ開発されてきましたが、原子核からメートル単位までを連続的・立体的に評価できる手法はまだありません。例えば3Dデータ化した樹木を好きなところでカットして、肉眼で見えるスケールから原子核スケールまで少しずつ拡大していくとか、そんな観察技術が欲しい。ただし測定・解析技術としてブラックボックス化しないように、従来の丁寧なデータ確認・解釈・議論を軽視せずにまとめあげる必要があります。今世紀中にいろいろ進展があるだろうと思いますが、その技術確立の一端を担う・あるいはその技術で新しい何かを見つけるのが目標です。

Q9. 最後にこれを読む学生さんに向けて熱いメッセージをお願いします。
 考えることの面白さというのはすべてに適応できるモチベーションです。「なぜこうなっているのか・なぜこうなるのか」という視点は、自然科学的なことだけでなく、例えば絵を描くことでも効率的に運動をすることでも(ゲームの攻略とかでも)考えることで面白い部分が見えてきます。大抵の事柄に、それを研究する学問領域があるのはそういうことだと思います。
 最初からいきなり面白いことばかりではありませんが、少し考えれば面白い部分が見つかります。そしてわかったら、先へ進むことができたらもっと面白い。考えましょう。